FAXサービスでのTSI活用方法4選

クラウドFAX受信

みなさんは「TSI」という単語はご存じでしょうか?

長年FAX関連の仕事をしていると当たり前の単語になっていたのですが、普段の営業活動でお客様に「TSI」という単語を出してもあまりご存じないことが多いです。そこで補足として受信したFAXの上のほうについている送信者のFAX番号や社名などの情報とお伝えすると、わかっていただけることが多いです。

FAX送信者がFAX受信者に渡す情報として、実際のFAX文書以外にも発信元のFAX番号である発信者番号TSIという情報があります。

TSIとは、発信者番号とは別でFAXの送信者を特定出来るようFAXの受信者に通知される情報です。送信側のFAX機器で設定されている情報で、送信側の社名や自社のFAX番号が入っている場合が多いです。

TSIの正式名称は、「Transmitting Subscriber Identification」です。TSIDと略されることもあります。

TSIを活用することで、送信者の特定や受信後の仕分けの自動化などが可能となり、FAX業務を便利に運用するためには欠かせないものです。本ブログではFAX送信とFAX受信に分けて具体的な活用方法をご紹介いたします。

FAX送信でのTSI活用方法(送信者情報の通知)

FAX送信時にTSIを設定していれば、FAX受信者にどこからFAX送信されたか送信者の情報を伝えることが可能です。

FAX送信した文書の中に会社名やFAX番号などの送信者の情報を記載していれば、受信側でどこから届いたかを確認してもらうことはできますが、FAX送信が失敗して不達だったり、誤って裏返しにして白紙で送信してしまった場合、受信側ではFAX文書の中身は確認できないので、どこから送信されたかわからない場合があります。

特に弊社のようなクラウドのFAXサービスからFAX送信する場合は、発信者番号が他のユーザーと同じFAX番号を利用していることがあり、受信側ではどこから送信されたかは発信者番号だけでは確認できず、FAX文書の中身を確認しないとわかりません。

また、クラウドFAXサービスですとサービス提供者の都合で発信者番号が変更される可能性もございますので、受信側FAX機で発信者番号をもとに自動仕分けの設定をしている場合、うまく仕分けができず混乱してしまう可能性がございます。

FAX送信者がTSIを設定していれば、FAX受信者は手間をかけずに送信者を特定できるので、両者のやりとりがスムーズにできますので、業務効率化にもなります。

TSIの設定は、FAX送信者側のFAX機で設定をする必要があります。FAXサービスによってはTSIに任意の値を設定できないサービスもございます。

TransFaxのFAX送信サービスでのTSI活用方法

TransFaxのFAX送信サービスでは、TSIを半角英数字20文字以内で任意の値が設定可能です。

さらに、設定によってはFAX文書の上部にTSIを印字することも可能で、送信元の情報を記載していない文書でもどこから送信されたのかわかりやすくなります。

下記画像はTSIに弊社FAX番号の「03-3442-7774」を設定してFAX送信した文書です。
左から送信日時、TSI、ページ数の順に印字されます。

TransFaxも他のFAXサービスと同様に、発信者番号が変更になることもございますので、TSIを設定いただくことを推奨しております。

TransFax でのTSIの具体的な設定方法につきましては、メールやSOAP、FTPなどの接続方法によって異なりますので、詳細は弊社までお問い合わせください。

FAX受信でのTSI活用方法(送信者の特定、仕分け)

FAX送信側でTSIが設定されている場合、FAX受信者にはTSIの2つの活用方法があります。

①送信者の特定

FAX送信者が誤ってFAX文書を裏にして送信した場合、受信したFAX文書は白紙となり、送信元がわかりません。そこで送信側がTSIの設定をしていると、受信側FAX機のほうでTSIを確認して送信者を特定することが可能です。

発信者番号でも特定できる場合もありますが、発信者番号が非通知の場合や、クラウドFAXサービスで他のユーザーも共通の発信者番号を利用している場合でも、TSIで特定が可能です。

②仕分け

FAX受信をしたあとの作業として、仕分けや入力の作業があります。この仕分け作業を自動化するためにTSIが活用できます。

書類の仕分け先の担当が送信者によって決まっている場合、対象のTSIが設定されたFAXが届くと担当者に渡す設定にしておけば、いちいち仕分け担当者が手作業で仕分けをする必要がなく、仕分け設定していないFAXだけを手作業で仕分けるだけで手間が省けます。

ただし、TSIが設定されていない場合もありますし、発信者番号が非通知の場合もありますので、仕分けのキーとしてはTSIと発信者番号のどちらも活用することで仕分けの正確性が確保できます。

TransFaxのFAX受信サービスでのTSI活用方法

TransFaxのFAX受信サービスでは、FAXをメールで受信することができます。メールの件名にTSIが挿入されますので、メーラーの設定で件名をキーにして担当者に自動転送して仕分けすることも可能です。

さらに、FAX送受信ソフト「ecoFAX」を利用することで、TSIごとに自動仕分けが可能です。TSIと発信者番号の両方をみており、FAX送信側でTSIが設定されていない場合は、発信者番号をキーにして仕分けをすることも可能です。

自動仕分け機能以外にも、自動印刷、自動返信、自動ファイル名変更、着信メール通知の機能があります。

特に自動ファイル名変更機能は、TSIと取引先名を紐づけたマスターを登録しておくと電子帳簿保存法のために必要な取引先名や日付の情報を自動で入力することができ、入力の手間も省くことが可能です。

まとめ

まだまだTSIを活用していない方が多いかと思いますが、TSIを活用することでFAX業務はこんなに便利になります。

FAX送信

  • 送信者情報の通知

FAX受信

  • 送信者の特定
  • 自動仕分け
  • 自動入力

さらに、弊社のFAXサービスTransFaxであれば、TSIを任意に設定できますし、ecoFAXを利用すれば、FAX受信後の手作業が大幅に削減できます。

資料ダウンロードやオンライン相談も承っておりますのでお気軽にご連絡ください。